教育ローンの活用で家計のやりくりを円滑にしよう
■「支払い後」の教育費の支払いに使える教育ローン
受験料や入学費用などの教育関連の出費が相次いで、とりあえず手元にあったお金で払ってしまったり、他の目的で貯めていた貯金を取り崩して払ったり…というご家庭もあるのではないでしょうか。入学手続きなどが一段落した4月、気づいたら今月の家計がピンチ!さらに相次いで自動車税や固定資産税の支払い通知も届いて…という場合、カードローンやキャッシングで乗り切る手もありますが、ちょっと待ってください。払ってしまった教育費を教育ローンで借りることができれば、より低金利で必要な資金が準備できるかもしれません。
■「仕送り」にも使える教育ローン
学生生活が実際に始まると、想定していたよりも生活費がかかったり、授業の関係でアルバイトができなかったりと、親御さんに仕送りの増額をお子様が頼んでこられる場合もあることでしょう。教育ローンには仕送りにも利用できるものがあります。また、入学金や授業料だけでなく、下宿費用や仕送り資金、教材費等、借入目的の範囲が広めで、在学中にも利用することができます。このような教育ローンは、地方銀行や信用金庫など、地域密着型の金融機関での取り扱いが多いです。また、金融機関との付き合い方(給与振込や公共料金口座引き落としの指定や住宅ローン、カードローン契約など)によって、引下げ(優遇)幅が変わってくる場合が多いので、金利引下げ条件は詳しく見ておきましょう。
■「必要な都度」利用できる教育ローン
在学中に必要な都度、教育資金を借りたい場合には、教育ローンにも「当座貸越タイプ」があります。当座貸越タイプとは、カードローンのような仕組みで、借入期間中(在学中)は借入限度額まで必要な金額を何度でも借り入れができます。在学中(当座貸越期間中)は利息返済のみ、随時返済可能、卒業後に分割返済というタイプもあり、借りやすく、在学中の利息負担を軽く抑えることができます(返済が先延ばしになった分だけ、総利息負担は大きくなります)。借り過ぎに注意する必要はありますが、計画的に利用すれば、在学中の教育資金のやりくりに役立つでしょう。
■教育ローンは「借り換え」も可能
また、多くの教育ローンは、借り換えにも利用することができます。現在の教育ローンの金利はかなりの低水準なので、以前高金利の教育ローンを借りて返済中の方は、借り換えによって利息負担を軽減できる可能性が高いでしょう。
■返済方法や返済期間、手数料も選択のポイント
なお、教育ローンを選ぶ際には、使いやすい仕組みであると同時に、返済しやすい仕組みであることも大切なポイントです。我が家にとって、いつ、どれくらい返済するのが一番無理や無駄がないのか、借りる前に検討し、返済プランにあった返済ができるタイプのローンを選びましょう。例えば、教育ローンには、在学中は元金据え置きで卒業後に返済が本格的に始まるローンが多くあります。在学中は家計がかなり厳しいが、お子様の卒業後はかなり楽になるはず、というご家庭であれば、このような在学中の返済負担を抑えるタイプが向いているかもしれません。教育ローンには、医学部などに対応して返済期間は最長15年程度のものもあり、長期間に少しずつ返済することができます。しかし、お子様が卒業するころには親御さんは定年前後、収入も減少してしまうだろうと予想できるなら、少しずつでも在学中から返済してローン残高を早く減らしておきたいものです。返済期間が長いことよりも、手数料無料で繰り上げ返済できることが大きなメリットになってきます。このように教育ローンにはさまざまなタイプがあり、「教育」の範疇であれば意外に広い用途で利用することができます。入学手続きなどが一段落し、今後の学生生活(費用)目途がついてきたら、早めに今後の教育費計画を立て、利用しやすい教育ローンをピックアップしておくと、心強いのではないでしょうか。
(執筆:大林 香 2012年04月、編集:イー・ローン2013年9月)
