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ローンの専門家と金融の専門家からアドバイス

カードローンの利用金額と適用金利の関係は?

■借入限度額によって適用される金利は違う

 カードローンの金利は、表1のように幅のある数字で示されており、この金利幅はそのローンの下限金利(低いほうの数字)と上限金利(高い方の数字)を示していています。 表1を見ると、下限金利はAが低く、上限金利はBのほうが低いので、一見どちらのローンが有利な金利なのか、わかりませんよね。

表1 金利の表示例
ローン名 金利(年率) 借入限度額
カードローンA 2.0 %~14.5% 10万円 ~ 1,000万円
カードローンB 3.5 % ~ 9.0% 50万円 ~ 900万円

 しかし、カードローンの金利は、一般的に下限金利と上限金利の範囲内で、借入限度額に応じて定められています。 したがって借入希望額によって適用される金利は見当をつけることができ、自分にとって有利な金利かどうかの比較検討も行うことができます。 借入限度額ごとの金利をホームページ等で確認できる金融機関もあるので、チェックしてみましょう。
 表2は、表1の2つのカードローンの借入限度額ごとの金利を示したものです。たとえば、借入限度額が50万円なら、Aの金利は14.5%、Bの金利は9.0%なので、Bのほうが有利です。 しかし、借入限度額が400万円なら、Aは6.5%、Bは7.0%なので、Aのほうが有利です。借入限度額によって、どちらのローンが有利になるかは違ってきますね。
 また、金利は借入限度額が高くなるほど低くなっていく傾向があるので、下限金利が適用されるのは、Aの場合は借入限度額1,000万円、Bの場合は700万円以上900万円以下の場合になります。 「生活費のやりくりに」といった理由で利用する金額ではありませんし、一般的に高額所得者等でなければ、こんな高額の借入限度額は認められないでしょう。 ローン金利を見るときは下限金利に注目してしまいがちですが、家計のやりくりのためにカードローンを利用する場合などは、上限金利に注目したほうが、有利な金利のローンを見つけやすいでしょう。

表2 借入限度額と金利の例
カードローンA カードローンB
借入限度額 金利(年率) 借入限度額 金利(年率)
100万円以下 14.5% 300万円以下 9.0%
100万円超200万円以下 11.5%
200万円超300万円以下 8.5%
300万円超400万円以下 6.5% 300万円超500万円以下 7.0%
400万円超500万円以下 5.0%
500万円超600万円以下 4.5% 500万円超700万円以下 4.5%
600万円超700万円以下 4.0%
700万円超800万円以下 3.5% 700万円超900万円以下 3.5%
800万円超900万円以下 3.0%
900万円超1,000万円未満 2.5%  
1,000万円 2.0%

■「借入希望額」に無理はないか確認を

 借入限度額や金利は金融機関の審査で決まるので、そもそも審査に通らないような金額の借り入れを希望していた場合には、金利の見当をつけることも難しくなります。借入希望額に無理がないかを確認しておきましょう。  あなたの借入総額は今回の借入希望額を含めて「年収等の3分の1」におさまっているでしょうか。 貸金業法には、個人の借入総額を「年収等の3分の1」までに制限する「総量規制」があり、消費者金融やノンバンク等の貸金業者はそれ以上の貸付が原則認められていません。
 また、収入等の条件を満たしていても、きちんと返済できるかどうかを見極めるために、当初の借入限度額は希望額よりも低くなる場合もあります(その場合は、返済実績を積み重ねていけば、利用条件は徐々に有利になっていく場合があります)。
 したがって、複数のローンを比較する場合は、借入希望額に無理がないか見直した上で、借入限度額に応じた金利を比べてみてください。さらに、希望した金額が認められなかった場合に備えて、借入希望額以下の金利も比べておくとよいでしょう。

(執筆: 大林香世 2016年09月、編集:イー・ローン 2017年4月)

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    SBIホールディングス株式会社イー・ローン事業部

    イー・ローンは、1999年にイー・ローン株式会社(ソフトバンク・ファイナンス株式会社と米国E-LOAN, Inc.の合弁会社)がローン比較・検索サイトのパイオニアとしてサービスを開始。現在の運営会社はSBIホールディングス株式会社。インターネットにおけるローンの比較・検索サイトとして確固たる地位を確立している。

  • 金融の専門家<ファイナンシャル・プランナー>

    大林 香世(おおばやし かよ) ファイナンシャル・プランナー(CFPR)、一級ファイナンシャル・プランニング技能士、DCプランナー。

    大学卒業後、教育系出版社に入社、教材・雑誌編集などを担当。その後、独立系FP会社を経て、2000年春より独立系FPとして、ライフプラン全般の相談業務や雑誌・HPのマネー系コラムの執筆などを行っている。